【エストニア編】デジタルノマドビザで海外生活 申請の流れと必要書類 - HAPIVERI

【エストニア編】デジタルノマドビザで海外生活 申請の流れと必要書類

エストニアが提供するデジタルノマドビザの魅力

エストニアが提供するデジタルノマドビザの魅力

バルト三国の一つであるエストニアは、デジタル先進国として世界的に注目を集めています。2014年に始まった電子市民権(e-Residency)に続き、2020年からはデジタルノマドビザの発行を開始しました。このビザは、リモートワークが可能な外国人に対して、最長1年間のエストニア滞在を認めるものです。エストニアのデジタルノマドビザが特に魅力的な点は、EU加盟国であるエストニアに滞在しながら、シェンゲン協定によってEU域内の他国への自由な移動も可能になることです。

首都タリンは中世の面影を残す旧市街と最新のITインフラが融合した美しい街であり、安全性も高く、英語も比較的通じやすいため、初めての海外長期滞在先としても適しています。

また、エストニアは人口密度が低く、豊かな自然環境に恵まれているため、都市の喧騒から離れて静かに仕事に集中したい方にも理想的な環境と言えるでしょう。日本との時差も7時間程度であるため、日本の企業や顧客とのやり取りも比較的調整しやすいというメリットもあります。

エストニア政府はデジタル化を国家戦略として推進しており、ビジネス環境も整備されているため、オンラインで完結する仕事をしている方にとって、非常に魅力的な選択肢となっています。

デジタルノマドビザの申請条件と必要書類

デジタルノマドビザの申請条件と必要書類

エストニアのデジタルノマドビザを申請するためには、いくつかの条件を満たす必要があります。まず最も重要な条件として、遠隔で仕事ができることが挙げられます。具体的には、エストニア国外の企業に雇用されているか、エストニア国外に拠点を置く自身の会社を経営している、またはエストニア国外の顧客にフリーランスとしてサービスを提供していることが求められます。

また、過去6ヶ月間の月平均収入が税引き前で最低3,504ユーロ(約56万円)以上あることが必要です。この収入基準は、エストニアでの生活費をカバーできる水準として設定されています。

申請時には、有効期限が申請日から3ヶ月以上ある日本のパスポート、顔写真(4×5cm、6ヶ月以内に撮影したもの)、リモートワークの証明書類(雇用契約書、会社登記簿謄本、顧客契約書など)、収入証明書(銀行取引明細書、納税証明書など)、健康保険証明書(エストニア滞在中をカバーする海外旅行保険など)が必要となります。

また、申請料として100ユーロ(短期ビザ)または120ユーロ(長期ビザ)が必要です。犯罪歴がないことを証明する書類も求められることがあります。これらの書類は原則として英語で提出する必要があり、日本語の書類は公式な英訳を添付しなければなりません。

具体的な申請の流れとビザ取得までのプロセス

具体的な申請の流れとビザ取得までのプロセス

エストニアのデジタルノマドビザ申請は、まず事前準備から始まります。必要書類を揃えたら、エストニア共和国外務省のウェブサイトでオンライン申請フォームに必要事項を入力します。申請フォームでは、個人情報、滞在予定期間、職業や収入に関する情報などを詳細に記入する必要があります。申請フォームの入力が完了したら、申請料を支払い、必要書類をアップロードします。

オンライン申請後は、エストニア大使館または領事館での面接予約を行います。日本在住者の場合は、東京にあるエストニア大使館で面接を受けることになります。面接当日は、オリジナルの書類一式を持参し、指紋採取なども行われます。申請から審査結果が出るまでの期間は通常15〜30日程度ですが、状況によってはさらに時間がかかる場合もあります。審査に通過した場合、パスポートにビザシールが貼付されます。短期ビザ(C型)の場合は最長90日間、長期ビザ(D型)の場合は最長365日間の滞在が許可されます。ビザ取得後は、エストニア到着から3日以内に滞在先の住所を登録する必要があります。

また、長期滞在者は到着後30日以内に居住許可証(ID カード)を申請することが推奨されています。このIDカードは、エストニア国内でのデジタルサービス利用時の本人確認に役立ちます。

エストニア生活のための実践的アドバイスと今後の展望

エストニア生活のための実践的アドバイスと今後の展望

エストニアでの生活を始めるにあたり、いくつかの実践的なアドバイスをご紹介します。まず住居については、タリン中心部のアパートメントが人気ですが、長期滞在の場合は郊外の物件も検討するとコストを抑えられます。住居探しには、City24.eeやKV.eeなどのウェブサイトが役立ちます。バンキングに関しては、エストニアの電子市民権(e-Residency)を取得すると、オンラインで銀行口座開設が可能な場合があります。また、Wise(旧TransferWise)などのフィンテックサービスも便利です。

医療面では、欧州健康保険カード(EHIC)は日本人は取得できないため、十分な補償内容の海外旅行保険に加入しておくことが重要です。

通信環境は非常に優れており、市内の多くの場所で無料Wi-Fiが利用できますが、モバイルデータ通信も比較的安価で利用できます。

言語面では、エストニア語は難しいですが、英語が広く通用します。特にIT業界や観光業界では英語でのコミュニケーションに問題はありません。コワーキングスペースも充実しており、Lift99、Spring Hub、Worklandなどが人気です。

今後の展望としては、エストニアは今後もデジタル先進国としての地位を固め、より多くのリモートワーカーを惹きつけることが予想されます。新型コロナウイルス感染症の流行により、世界的にリモートワークが普及した現在、エストニアのデジタルノマドビザは先駆的な取り組みとして注目されています。

日本人にとっては、言語の壁や文化の違いはありますが、エストニアは比較的安全で生活コストも東京などの大都市と比べると抑えめであるため、初めての海外拠点として検討する価値は十分にあると言えるでしょう。

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