マルタのデジタルノマドビザ:申請の流れと必要書類ガイド - HAPIVERI

マルタのデジタルノマドビザ:申請の流れと必要書類ガイド

マルタのデジタルノマドビザ取得の基本ステップ

マルタのデジタルノマドビザ取得の基本ステップ

マルタのデジタルノマドビザ(正式名称:Nomad Residence Permit)の申請は、比較的シンプルなプロセスとなっています。マルタの管轄機関であるResidency Malta Agencyに必要書類を提出し、審査を受ける流れとなります。申請から許可までは通常30日程度かかるとされていますが、書類の不備がなければ比較的スムーズに進むことが多いようです。

申請にあたっては、まず滞在期間を91日〜180日(短期)または181日〜365日(長期)のいずれかで指定する必要があります。選択した期間によって発行される許可証の種類が異なり、180日までの滞在を予定している場合はナショナルビザが、それ以上の滞在を予定している場合は滞在許可証が発行されます。

申請の基本的な流れは以下の通りです。まず、Residency Malta Agencyのウェブサイトから申請フォームをダウンロードし、必要事項を記入します。次に、必要書類(後述)を準備して、申請書類一式をResidency Malta Agencyに提出します。審査が行われ、承認されれば、ビザまたは滞在許可証が発行されます。

必要書類一覧と準備のポイント

必要書類一覧と準備のポイント

マルタのデジタルノマドビザ申請には以下の書類が必要です。すべての書類は英語で用意するか、英語への公式翻訳が必要となります。日本語の書類を提出する場合は、英語への公式翻訳を添付し、翻訳者の署名に公証およびアポスティーユを受ける必要があります。

1. Letter of Intent(申請意図説明書):マルタ移住の動機とノマド居住プログラムへの申請意図を明確に述べた文書です。また、提出する申請書の内容を裏付ける書類のリストも盛り込む必要があります。この文書は申請者自身で作成し、日付と署名を入れます。

2. パスポートのコピー:空白ページを含むすべてのページのコピーが必要です。パスポートは申請時に6ヶ月以上の有効期限が残っていることが条件となります。

3. 収入証明書類:被雇用者の場合は労働契約書と納税証明書が必要です。雇用主との契約内容や、リモートワークが可能であることを示す内容が含まれている必要があります。フリーランスの場合は過去のクライアントとの契約書や、収入を証明する銀行明細などが必要になります。過去3ヶ月間の収入源が記載された銀行の証明書も用意しましょう。

4. 自営業/会社経営者の場合:会社設立証明書、定款、株式登記簿、法人登記簿のいずれかが必要です。会社の所有権または経営権が証明できる書類を用意しましょう。

5. 健康保険関連書類:マルタでの医療サービスの費用を補償する健康保険の加入証明書(保険契約書)と、健康保険の適用外の費用について応募者が負担する宣言書(Health Declaration)に日付入りで署名したものが必要です。

6. 住居証明:マルタでの賃貸または購入契約書が必要です。まだマルタに居住していない段階での申請の場合は、申請承認後に提出することも可能です。

申請時の注意点と手続きの実際

申請時の注意点と手続きの実際

申請書類はすべて電子的な形式で準備し、手書きの書類は受け付けられません。署名は青インクで行うことが推奨されています。書類の準備が完了したら、申請料300ユーロ(約38,500円)を支払います。家族を追加で申請する場合は、一人につき300ユーロの追加料金がかかります。

家族を帯同させる場合は、配偶者や子どもについても追加書類が必要になります。具体的には、婚姻証明書や出生証明書などの関係を証明する書類です。これらの書類も英語への翻訳が必要となる場合があります。

申請書類を提出後、審査が行われます。必要な書類をすべて受領してから通常30日以内に結果が通知されますが、状況によっては延長される場合もあります。その場合は事前に通知があります。基本的にやり取りはメールベースで行われるため、定期的にメールをチェックすることが重要です。

審査に通過すると、マルタのデジタルノマドビザ(Nomad Residence Permit)が発行されます。選択した滞在期間によって、ナショナルビザまたは滞在許可証のいずれかが発行されます。発行後、マルタに入国し、リモートワークを始めることができます。

申請承認後の流れと更新手続き

申請承認後の流れと更新手続き

ビザが承認された後、マルタに入国する際には、発行されたビザや滞在許可証、パスポート、そして健康保険証明書などの必要書類を持参することが重要です。入国後は、現地の規則に従って必要な登録手続きを行います。

デジタルノマドビザの有効期限は1年間ですが、条件を満たしている限り最大3年まで更新が可能です。更新申請は有効期限が切れる前に行う必要があります。更新時には、引き続き必要な収入条件を満たしていることを証明する書類や、健康保険の継続証明などが必要になります。

マルタでの滞在中は、ビザの条件を遵守することが重要です。特に、マルタ国外の企業やクライアントとの取引に限定されており、マルタ国内の企業での就労は原則として認められていません。ビザの条件に違反した場合、更新が認められないことや、最悪の場合はビザが取り消されることもあるため注意が必要です。

マルタのデジタルノマドビザ取得後は、EU加盟国であり、シェンゲン協定に加盟しているマルタを拠点に、EU圏内の他の国々への旅行も容易になります。シェンゲン協定により、任意の180日間の期間で90日以内であれば、協定国のどの国にも滞在可能となっています。これはリモートワーカーにとって大きな魅力の一つと言えるでしょう。

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