【ドイツ編】デジタルノマドビザで海外生活 申請の流れと必要書類 - HAPIVERI

【ドイツ編】デジタルノマドビザで海外生活 申請の流れと必要書類

申請プロセスの概要:二段階のビザ取得システム

申請プロセスの概要:二段階のビザ取得システム

ドイツのフリーランサービザ申請プロセスは、他国のデジタルノマドビザと比較して複雑で、通常二段階の手順が必要です。最初のステップは、入国ビザ(Einreise-Visum)の取得です。この初期ビザは最長3か月間有効で、ドイツに入国し、実際の居住許可証を申請するための猶予期間となります。

申請者は、まず自国のドイツ大使館または領事館で入国ビザを申請します。この時点での主な目的は、ドイツ当局にフリーランサーとしての滞在意図を正式に伝えることです。ビザ申請料は75ユーロで、追加のビザセンター手数料として23.5ユーロが必要になる場合もあります。6歳未満の子供や障害者の同伴者には、より低額の手数料が適用されます。

重要な例外として、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、韓国、日本、イスラエルの国民は、入国ビザ不要で90日間ドイツに滞在できます。つまり、日本人の場合は第一段階をスキップして、直接ドイツで居住許可証の申請を開始できるというメリットがあります。

必須書類:フリーランサービザの申請に必要なもの

必須書類:フリーランサービザの申請に必要なもの

フリーランサービザの申請には、多岐にわたる書類が必要です。基本的な書類として、有効期限6か月以上のパスポート、2枚のパスポート用写真、記入済みの申請書(Antrag auf Erteilung eines Aufenthaltstitels)、そして年間最低9,000ユーロ(約136万円)の収入を証明する書類が求められます。

収入証明には、過去3〜6か月分の銀行取引明細書や納税証明書、または月額2,500ユーロ以上の収益を示す損益計算書が使用できます。最低でも12,000ユーロ(約180万円)の預金残高を示す必要がある場合もあります。45歳以上の申請者は、退職後の生活設計書として、67歳時点で月額1,332ユーロ以上の年金、または195,000ユーロ相当の資産を証明する書類が追加で必要となります。

フリーランサーとしての活動を証明する書類も重要です。具体的には、収益予測(Ertragsvorschau)として月次の収支を示すスプレッドシート、潜在的顧客からの意向書(Absichtserklärung)2通以上、そして職業によっては職業実践許可証(Berufsausübungserlaubnis)が必要となります。また、ドイツでの住居証明と、滞在期間をカバーする健康保険の証明も必須です。

ドイツ到着後の手続き:居住許可証への転換

ドイツ到着後の手続き:居住許可証への転換

ドイツ到着後は、迅速な行動が求められます。到着後2週間以内に、居住地の役所(Bürgeramt)で住民登録(Anmeldung)を行います。この登録証明書は、その後のすべての手続きの基礎となる重要書類です。特に大都市では、住民登録の予約が数週間先まで埋まっていることもあるため、事前の準備が欠かせません。

住民登録が完了したら、次は地域の外国人局(Ausländerbehörde)でフリーランサー居住許可証の申請を行います。この段階でも、予約は早めに取ることが重要です。特にベルリンなどの大都市では、オンライン予約システムを利用できますが、予約枠が数か月先まで埋まっていることも珍しくありません。

外国人局での面談では、すべての必要書類を持参する必要があります。審査には通常4〜6か月かかり、この間は申請番号を使って進捗状況を確認できます。居住許可証の申請料は最大100ユーロ程度です。承認されると、最長3年間有効のフリーランサー居住許可証が発行されます。

成功のためのポイントと注意事項

成功のためのポイントと注意事項

申請成功のカギは、綿密な準備と各段階での迅速な対応です。書類の準備では、特に収入証明と潜在的顧客からの意向書が重要な判断材料となります。意向書は、ドイツでのビジネスが実現可能であることを示す具体的な証拠として扱われます。そのため、できるだけ多くの潜在顧客から正式な文書を取得することが推奨されます。

健康保険の選択も重要なポイントです。初期段階では、短期的な民間健康保険で申請要件を満たすことができますが、居住許可取得後は、公的保険か民間保険のいずれかに正式に加入する必要があります。フリーランサーは民間保険の選択肢が広く、自分のニーズに合わせた保険を選べるメリットがあります。

申請プロセスは地域によって若干の違いがあり、特に大都市と地方都市では手続きの厳格さに差があります。また、個々の担当官によって重視する書類が異なることもあるため、事前に管轄の外国人局に問い合わせて、特別な要件がないか確認することをお勧めします。このように、ドイツのフリーランサービザ取得は複雑なプロセスですが、しっかりとした準備と適切な書類の用意により、成功率を高めることができます。

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